Welcome to my blog

しばやんの日々

信州の諏訪大社を訪ねて~~諏訪から南信州方面旅行1日目

長野県中部の諏訪湖の近くにある「諏訪大社」に是非行ってみたいと思って、諏訪から南信州を巡る二泊三日の旅程を組んで先日行ってきた。しばらく、この旅行のレポートを書くことにする。 旅行に行く前に事前に下調べをしたのだが、恥ずかしながら「諏訪大社」に「上社前宮」「上社本宮」「下社春宮」「下社秋宮」の4宮もあることを、これまで知らなかった。諏訪湖の南に上社の2宮があり、諏訪湖の北に下社の2宮があるのだが、大阪...

御柱祭の木落し坂から名所を訪ねて昼神温泉へ~~諏訪から南信州方面旅行2日目

ホテルの朝食前に諏訪湖畔の散歩に出た。雲がかかって山の景色は見ることができなかったが、国の重要文化財である「片倉館」は見ておきたかった。 「片倉館」は諏訪に製糸業を起こした片倉財閥の2代目、片倉兼太郎氏が昭和3年(1928)に造った温泉施設で、レンガ造りのお城のような立派な建物だ。この建物は片倉財閥の創立50周年を記念して建てられて今も大衆浴場として営業しており、中には大理石の彫刻などが多数あるらしいのだが...

昼神温泉から平成の宮大工が建てた寺などを訪ねて~~諏訪から南信州方面旅行3日目

旅館の朝風呂につかってから、昼神温泉の「朝市」に出かける。 観光地で「朝市」を行なっているところは少なくないが、昼神温泉の朝市の規模は思ったよりも大きかったし、朝の6時だというのになかなかの賑わいだった。昼神温泉の朝市は朝の4月~10月は6時から8時まで、11月~3月は6時半から8時までの短い時間なのだが、毎日欠かさず開催されているというのがすごい。地元の農産物やその加工食品などをたくさん並べておられて、浴衣...

日本百名城の一つである小諸城址から龍岡城跡、新海三社神社を訪ねて

高校時代の教科書に島崎藤村の『千曲川旅情の歌』が出ていて、リズムが良いので何度も口ずさんだ記憶がある。「小諸なる古城のほとり   雲白く遊子かなしむみどりなすはこべはもえず 若草も藉くによしなし…」藤村が歌った小諸城址とはどんな場所なのか、ずって前から行って見たいと思っていたのだが、たまたま藤村とゆかりのある中棚旅館が予約できたので、長野県に行くついでに、修験道とかかわりのある社寺などをおりまぜて...

苔むした美しい寺・貞祥寺と島崎藤村ゆかりの中棚温泉

新海三社神社の神仏習合の景観を楽しんだのち、次の目的地である貞祥寺(ていしょうじ:0267-62-0325)に向かう。貞祥寺は室町時代の大永元年(1521)に前山城主の伴野貞祥が、祖父と父の追善のため開基した曹洞宗の古刹である。古い参道には苔が密生していて、その先にはこの寺最古の建造物である惣門(長野県宝)がある。惣門を潜ると、増長天と持国天の仁王を左右に配した茅葺の山門(長野県宝)が見える。山門中庭は樹齢450年と言われ...

智識寺、荒砥城址のあと、修験道の聖地であった戸隠三社を歩く

長野旅行の2日目は中棚温泉から千曲市にある智識寺(026-275-1120)に向かう。この寺の縁起は古く、寺伝では天平年間(729~749)に冠着山(かむりきやま)の東麓に創建され、その後の移転あと、鎌倉時代に源頼朝の帰依により現在の場所に移ったとされている。上記画像は室町時代後期に建立されたとみられる大御堂(国重文)である。本尊は平安時代末期に造られた木造十一面観音立像(国重文)だが、残念ながら中に入ることは出来なかった。...

白馬落倉高原の風切地蔵、若一王子神社、国宝・仁科神明宮などを訪ねて

白馬落倉高原の朝を迎えて、いい天気なので朝食までの時間に高原の散歩に出かけることにした。ペンションで貰った地図を片手に歩き始めたのだが、野鳥のさえずりや川のせせらぎの音を聴き、景色を楽しみながら歩く高原の散歩は心地の良いものである。しばらく東に進んでいくと、白馬岳の大雪渓が見えてきた。訪れた日はまだ梅雨明け宣言が出ていなかったのだが、こんなにきれいに晴れ渡った空を背景にして、白馬連峰の写真が撮れた...

伊那市の古い寺社と、250年以上続いた中尾歌舞伎のこと

久しぶりに信州に行きたくなって、先日伊那方面を旅行してきた。早朝に自宅を出て、約4時間で最初の訪問地である仲仙寺(ちゅうせんじ:長野県伊那市西箕輪羽広3052 ☎0265-73-5472)に到着した。仲仙寺は平安時代に慈覚大師によって創建されたと伝わる天台宗の名刹で、伊那路と木曽路とを結ぶ峠の麓にある。古くから「馬の観音様」として有名で、昔は田植えが終わる6月ごろに諏訪・木曽・飯田方面から多くの参拝客が愛馬を連れて訪...

ヒカリゴケが群生する光前寺から飯島陣屋跡、西岸寺を訪ねて

熱田神社から31kmほど走って、次の目的地である光前寺(こうぜんじ:駒ヶ根市赤穂29 ☎0265-83-2736)に向かう。光前寺は、平安時代の貞観2年(860)に本聖(ほんじょう)上人が開山したとされる天台宗の寺で、広大な境内の全域が国の名勝に指定されている。仁王門を過ぎると長い参道が続き、参道に沿って林立する杉並木の大きさがこの寺の歴史と風格を感じさせてくれる。上の画像は嘉永元年(1848)に再建された三門で、十六羅漢が祀られ...

養命酒駒ヶ根工場見学ののち、秘境・遠山郷の素晴らしい文化と絶景を楽しんで

翌日の望岳荘の朝は快晴で、美しい日本アルプスが遠くまで見渡せた。旅行2日目は、細い山道をかなり走る旅程なので良い天気に恵まれたことは有難い。最初の訪問地は養命酒駒ケ根工場なのだが、養命酒は、慶長7年(1602)信州伊那の谷・大草(現在の長野県上伊那郡中川村大草)の塩沢家当主、塩沢宗閑翁によって創製されたと伝えられている。養命酒発祥の地は望岳荘にかなり近い場所で、現在石碑が建てられているようなのだが、一般公...

飯田市の観光を楽しんだのち、「満蒙開拓」とは何だったのかを考える

南信州旅行の3日目は、月下美人の精算を済ませたのち天竜川の舟下りにいく予定を組んでいた。飯田市の天竜川下りは弁天港から出発する「天竜舟下り」と天龍峡温泉港から出発する「天龍ライン下り」の2つがある。旅館の人に聞くと景色は天龍峡を通る「天龍ライン下り」の方が良いかもしれないが、「天竜舟下り」の方が上流なので流れが速くて水しぶきを浴びるスリルが味わえるとのことだった。いずれも伝統的な木造船の造船技術およ...