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津山城址と千光寺の桜を楽しむ

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Category岡山県
毎年桜の時期になると、桜の美しいところを訪ねてブログの記事を書きたくなるのだが、ずっと以前にポスターで見た岡山県の津山城址の桜が素晴らしかったのが気になっていた。
たまたま4月に広島方面に行く予定があったので津山市に途中で立ち寄ることにし、津山城址の満開の桜をこの目で見て、あわせて津山市の名所旧跡などを訪ねることにした。

津山城は、織田信長の小姓・森蘭丸(もりらんまる)の末弟の森忠政(もりただまさ)が、慶長8年(1603)に徳川家康・秀忠父子から美作国18万6500石を受封し、翌年から元和2年(1616)まで12年かけて、津山盆地の中央部にあった鶴山(つるやま)と呼ばれた丘陵に築城したお城である。
往時は77棟もの櫓(やぐら)があり、天守閣は四重五階の立派なものであったそうだが、明治6年(1873)の廃城令により大蔵省管理とされた後に売却され、明治7年(1874)から8年(1875)にかけて石垣を残してすべての建物が解体されてしまったという。

Tsuyama_Castle_old_potograph.jpg

津山藩の城代家老職を務めた松平国忠が明治5年か6年ごろに撮影した写真が残されているが、かなり大きな城であったことがこの写真を見ればわかる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%A5%E5%B1%B1%E5%9F%8E

この津山城の跡地を、明治32年(1899)に公園にすることを条件に津山町に払い下げられ、その後鶴山公園(かくざんこうえん)として整備されていくのだが、当時津山町議会議員(後の津山市議会議長)であった福井純一らの尽力でこの地に桜の木が数多く植えられて、昭和3年(1928)ごろには、春には城址全体が桜で覆われる現在の姿になったと言われている。

財団法人日本さくらの会が全国各地の桜の名所を100箇所選定した「日本さくら名所100選」というのがあるが、岡山県で唯一この鶴山公園が100選に選ばれている。
http://www.sakuranokai.or.jp/information/

自宅を早朝に出て、9時前に津山観光センターの駐車場に到着した。
朝早かったのでまだ観光客も少なく、城址を包み込むような満開の桜の圧巻の景色を楽しみながら、少しずつ石段を登って行く。

IMG_7440.jpg

津山城築城400年を記念して平成年(2005)に備中櫓が復元されている。美しい石垣の上に立つ備中櫓の白い壁の周囲を囲むように咲く桜が、青い空をバックにすると一段と映えるのである。

IMG_7414.jpg

昨年に「天空の城」で名高い竹田城を訪れてその石垣の堅牢さに驚いたが、津山城の石垣も見事な石垣である。この石垣を築造したのは、竹田城と同じく近江の国の穴太衆(あのうしゅう)で、石垣の反りが実に美しい。

IMG_7433.jpg

天守閣址から鶴山公園を眺める桜もまた素晴らしい。公園には数多くの露店が店を開けているのだが、満開の桜の花が露店や観光客のほとんどを覆い隠してしまっている。街中に咲く桜のほとんどは、道路の通行の妨げにならないように枝を短く切られてしまうのだが、鶴山公園の桜は、それぞれの桜の木が陽光を求めて枝を拡げて、多くの花を咲かせているのが良い。

IMG_7419.jpg

鶴山公園の桜に堪能した後、公園の南にある津山郷土博物館に入る。この建物は昭和8年に建てられ昭和57年までは津山市庁舎として利用されていたもので、国の登録文化財となっている。

IMG_7443.jpg

たまたまこの日は3階の展示物を入れ換え中で、一日違いで江戸一目図屏風や津山景観図屏風など近世以降の展示物を見ることが出来なかったのはちょっと残念だった。

IMG_7446.jpg

また観光センターの西側には大正15年(1926)に建てられたイオニア様式の森本慶三記念館(旧津山基督教図書館)がある。この建物も国登録文化財となっている。
森本慶三という人物は内村鑑三に師事し、キリスト教伝道に努めた人物で、建物内には幕末から明治にかけての洋学資料や、津山藩の道具類、森本慶三に関する資料などが展示されていた。

観光センターの駐車場を出て、出雲街道を東に進んで作州城東屋敷に到着。その奥にだんじり展示館があったので覗いてみた。
だんじりは岸和田など大阪府泉州地域のお祭りが有名だが、岡山県にもだんじり祭りがあることは知らなかった。
自宅に戻って調べると、岡山県のだんじり祭りは津山祭り、倉敷市児島の鴻八幡宮例大祭、真庭市の久世祭りなどがあるが、津山のだんじりは400年の歴史があり、約50台のだんじりの内27台が岡山県の有形民俗文化財に指定されているという。そしてそのうちの4台が、このだんじり展示館に保管されていたようだ。

IMG_7461.jpg

津山のだんじりは岸和田のものよりかはやや小振りだが、どのようにだんじりを曳くのか興味を覚えたのでYoutubeで確認すると、津山のだんじり祭りも屋根の上で踊る大工方の動画が確認できた。
http://www.youtube.com/watch?v=3SL4gTb2BI8
さらに調べると、津山のだんじりは明治以前は「ソーヤレ」という掛け声とともに神輿のように担がれていたようだ。もともと人が屋根の上で踊るようには作られていないためにあまり派手に屋根の上でパーフォーマンスを行なっては、貴重な文化財を壊してしまう懸念があると書いてある。大工方が躍っているだんじりは、かなり補強がなされているのだろう。
http://www.e-tsuyama.com/ichioshi/2012/10_matsuri/danjiri/mukashi.html

津山祭は毎年10月の第3週の土日と第4週の土日に行われ、総鎮守の徳守神社の祭礼には、日本三大みこしの一つとされる文化6年(1809)に造られた1トン超の重量のある「徳守神社の大神輿」が繰り出すのだそうだ。
http://mikoshi.danjiri-jp.net/tmikoshi/

これだけ大きな神輿は担ぎ手を集めるのが大変だ。昭和40年(1965)に担ぎ手不足から台車に載せての巡行がしばらく行われたのだが、昭和46年(1971)に津山青年会議所の音頭で若者を120人集めて担いでの巡行を復活させ、今に続いていることは素晴らしいことである。
私の実家の近くの神社も同じような時期に担ぎ手が集まらなくなり、伝統ある神輿が新調されて随分小さくなってしまった。それ以来私にとっては地元の祭りに愛着を覚えなくなってしまった。

地域の伝統行事や文化は同じことを世代から世代につないでこそ意味がある。地域の人々が伝統の重さを伝えていくことで、共同体としての地域が纏まっていくということの価値があると思うだが、多くの地方で世代をつなぐ媒体としての伝統文化を失い、あるいは引継ぐべき若い世代を失ってしまっているのは悲しい。津山の人々にはこれからもがんばって400年の伝統の祭りを繋いでいってほしいものである。

作州城東屋敷に車を置いたまま、近くにある千光寺のしだれ桜を見に行く。
千光寺というと広島県尾道市にある千光寺公園が「日本さくら名所100選」に選ばれているが、津山の千光寺も桜の名所として知られている。このお寺は室町時代に開創されたそうだが、戦国時代に戦火で焼けたのか、その後200年の寺の歴史はよく解らないのだそうだ。

IMG_7457.jpg

このしだれ桜は樹齢150年程度とされるが、なかなか見事なものである。例年は鶴山公園の桜が咲いた後に満開となるのだそうだが、今年は鶴山公園より早く満開を迎えてしまった。なんとか間に合って良かった。

<つづく>
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